99年にPhishを見に来てたという彼ら。それから6年後にはフィールド・オブ・ヘブンに自らが立ち、一昨年の登場ではすでにヘブンの常連となったスペアザがホワイトステージに登場した。ヘブンでは収まり切れないほどの動員が見込まれてのことだと思うが、彼らの飛躍に喜びを覚えると同時に少しの寂しさも残る。案の定、広いホワイトの会場には、彼らの音で踊りたい人でびっしりと埋め尽くされていた。
演奏は約10分押しでスタート。4人がステージ中央に集まり、静かな曲が鳴ると、一瞬止んでいた雨がまた降り出した。”AIMS”では、悪天候もおかまいなしにみんな飛び跳ね、踊り出す。カラフルなレインウェアが、重たい曇り空を鮮やかにさせているようだ。透き通ったギターやオルガンの音が心地よい”uncle john”では、顔に当たる雨さえ心地よいものに変えていた。
「みんなOK?雨やんでないけどOK?」MCと新曲を挟み、全体的にまったりと程よい感じで楽しめるセットでライブは進んだ。ラスト”Laurentech”が始まると盛り上がりは最高潮。曲が終わってもその盛り上がりはしばらく止まなかった。重大発表として、10月にニューアルバム「THE GUIDE」のリリースが発表された。新しい彼らの表情に期待したい。
写真:北村勇祐
文:千葉原宏美